Bluetooth(ブルートゥース)とは、小出力の無線電波を使ってデジタルデータを送受信する仕組みの名称です。 2008年以降に発売されたiPod/iPad/iPhoneにはBluetooth送信機が本体に内蔵されています。 イヤホンやスピーカ、カーステレオ、キーボードなど、対応するBluetooth機器を購入すればすぐに無線で音楽鑑賞や通話、文字入力が出来ます。 さらにiOS7からはAirDrop対応で、標準でBluetoothがオンになっています。 ここでは、Bluetooth機器の使い方を説明します。
Bluetoothの使えるデバイス
Bluetooth送信機が本体に内蔵されているのは、
- iPod touchシリーズ(2008年発売の第二世代以降)
- iPod nanoシリーズ(2012年発売の第七世代以降)
- iPhoneシリーズ全モデル
- iPadシリーズ全モデル
- iPad miniシリーズ全モデル
- AppleTV(2010年発売の第二世代以降)
のみです。 これ以外の機種では、別途Bluetoothオーディオ送信機を購入して取り付けることで、ヘッドフォンの無線化が可能です。
製品番号/モデル名の解説
カーステレオとBluetooth
iPhoneとカーステレオをオーディオケーブルなどで接続している場合も、HSP/HFPプロファイルに対応したBluetoothヘッドセットで電話を受発信することが可能です。 Bluetoothヘッドセットを操作して受発信すると、自動的に再生中の音楽はフェードアウトします。そして通話が終わると、音楽の再生が再開します。 ただし、Bluetoothヘッドセットを接続中でも、iPhone本体を操作して電話を受発信すると、通話の音声はオーディオケーブルから(カーステレオに)出力され、会話はiPhone本体のマイクを使うことになります。
なお、最近ではBluetooth接続のFMトランスミッタやハンズフリー・キットも発売されています。
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カーステレオとiPhoneを接続する方法
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iPod/iPad/iPhoneハンズフリー・キット カタログ
各モデルのBluetooth対応バージョン
Bluetoothの対応バージョンには後方互換性があります。 すなわちデバイス本体がサポートするBluetoothバージョンより、高いバージョンのアクセサリでも、一部の固有機能が使用できないだけで、アクセサリとしては使用できます。 例えばBluetoothバージョン5.0対応のイヤホンを、バージョン4.0までしか対応していないiPhone6に接続しても音楽や通話に使用することができますが、 バージョン5.0固有の10mを超える長距離通信はできません。
Bluetooth4.0/BLEへの対応
BLEとも略されるBluetooth4.0は、これまでのBluetoothの規格とは定義が異なり、ごく少量のデータを低頻度でやり取りする機能への対応を示しています。 用途としては、歩数計や心拍計などの健康機器などが想定されています。 iPod/iPad/iPhoneシリーズでは、 iPhone 4S以降、3rd iPad以降、iPad mini、5th iPod touch以降、7th iPod nano以降で使用可能です。
Bluetooth4.0に対応しているモデルは、従来のBluetooth3.0も搭載しているので、今まで通りBluetoothヘッドフォンやキーボードなども使用可能です。
Bluetoothとプロファイル
Bluetoothでは、それぞれの機器がどんなデータをやりとりできるかを示すものとして「プロファイル」というものを定義しています。 送信機と受信機双方が同じ「プロファイル」に対応していないと、通信することができません。
iOSが対応する Bluetooth プロファイル
iOS5.0以降であれば、主要なBluetoothプロファイルのすべてに対応しています。
iPod/iPad/iPhoneの各モデルが対応するBluetoothプロファイルについては、アップルの下記のページでも確認することができます。
iOS:iOS デバイス対応の Bluetooth プロファイル(アップル)
2020/2/4 2020/2/5 iPhone関連, PC、スマホ
iPhoneのBluetooth
目次
- 1 iPhoneのBluetooth
- 1.1 iPhoneのBluetoothバージョン
- 1.2 Bluetoothの互換性
- 1.3 4.2と5.0の違いは通信速度と通信範囲
- 1.3.1 Bluetoothテザリングなら5.0
- 1.3.2 4.0以前の機器との接続
- 1.4 大幅に省電力化された4.0以降
AirPodsの大ヒットもあり、Bluetooth通信でスマートフォンと他の機器(デバイス)を接続して利用することが一般的になってきました。
BluetoothはWi-Fiでの接続と比べると転送速度では劣りますが消費電力が抑えられる特長があり、音楽用イヤホンなどでは充電などが少なくて済むのが利点です。
ただBluetoothには複数のバージョンがあり、はじめてBluetooth機器を購入する方には分かりにくい面があります。
この記事ではiPhoneに接続して使うBluetooth機器を購入する際に、抑えておくといいポイント(Bluetoothのバージョンによる違いなど)をまとめます。
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iPhoneのBluetoothバージョン
現在iOS13でサポートされているiPhoneの、Bluetoothバージョンは以下のとおりです。
機種 | Bluetooth | 機種 | Bluetooth |
iPhone 11 Pro Max、iPhone 11 Pro、iPhone 11、iPhone XS max、iPhone XS、iPhone XR、iPhone X、iPhone 8 Plus、iPhone 8 | Bluetooth 5.0 | iPhone 7 Plus、iPhone 7、iPhone SE、iPhone 6s Plus、iPhone 6s | Bluetooth 4.2 |
iPhone 8でBluetoothのバージョンが5.0に上がっており、それ以前の機種はバージョン4.2になっています。
Bluetoothの互換性
Bluetoothのバージョン4.0以降の製品は互換性があり、4.0以降の製品ならバージョンが異なっていても通信が可能です。
ただしバージョンが異なる場合は、古い方のバージョンの規格で通信が行われます。
例えばバージョン4.2とバージョン5.0の製品でBluetooth通信をした場合、4.2の規格で通信が行われるので5.0の通信速度は出ません。
5.0の通信速度を利用するためには、両方の機器(iPhoneと接続先のBluetooth機器)が共に5.0に対応している必要があります。
4.2と5.0の違いは通信速度と通信範囲
Bluetoothのバージョン4.2と5.0の違いは通信速度と通信範囲の最大値です。
バージョン5.0で通信速度の最大値が2倍、通信範囲の最大値が4倍になっています。
とはいってもバージョン4.0でも1Mbpsの通信速度があり、音楽用イヤホンなどの用途なら充分な速度が出ます。
バージョンはあまり気にせず、自分の音の好みや機能性を優先するのがお勧めです。
※iPhoneの場合、AAC対応(コーデック)イヤホンだと転送時の劣化が抑えられ音質の向上が期待できます。
Bluetoothテザリングなら5.0
ただiPhoneをモデム替わりにしてBluetoothテザリングする場合(iPhone経由でPCからインターネットを閲覧するなど)には、5.0の通信速度が活きてきます。
通信範囲に関してはバージョン5.0だと4倍の400mまで可能になりますが、その代わり400mで接続した場合は転送速度も落ます。
実際iPhoneでBluetooth機器を接続して使うケースを考えると、通信範囲は関してはあまり気にしなくて構いません。
4.0以前の機器との接続
Bluetoothはバージョン4.0で大きく規格が変更されており、大幅に省電力化されています。
その代わりバージョン3.0以前との機器と接続する場合は対応が必要で、同じバージョン4.0の機器であっても3.0以前の機器と接続できるものと、できないものがあります。
※現在発売されているBluetooth機器は、バージョン4.0以降のものがほとんどです。
大幅に省電力化された4.0以降
ポイントをまとめると以下のような感じです。
- バージョン4.0以降なら互換性あり
- 音楽用イヤホン用なら4.0の速度でも問題なし
- iPhoneならAAC対応イヤホンのほうが音質がいい
- Bluetoothテザリング(iPhone経由のネット接続)用なら5.0の方が速い
- 通信範囲はあまり気にしなくていい
Bluetoothは初回の接続(ペアリング)さえしてしまえば自動接続も可能で、消費電力も少なく使い勝手のいい機器です。
AirPodsは少し値が張りますが比較的安価なBluetoothイヤホンなどもあるので、興味がある方はチェックしてみてください。
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