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Q70
- 栄養の定義、栄養と健康・疾患に関する記述である。正しいのはどれか。2つ選べ。
- 栄養とは、生物が生命を維持するために摂取すべき物質のことをいう。
- 栄養素には、生体内において他の栄養素に変換されるものがある。
- 欠乏症は、潜在的な欠乏状態を経て生じる。
- エネルギーの過剰摂取は、マラスムスを誘発する。
- 飽和脂肪酸の過剰摂取は、循環器疾患のリスクを下げる。
A70 正解(2)かつ(3)
(1)生物が栄養素を摂取し生命を維持し健康状態を保っている現象。摂取すべき物質のことは栄養素。(4)肥満を誘発。マラスムスは栄養不良により誘発。(5)上げる。
Q71
- 消化管ホルモンに関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- ガストリンの分泌は、胃に食塊が入ると抑制される。
- ガストリンの分泌は、セクレチンによって促進される。
- セクレチンの分泌は、十二指腸内H+濃度の上昇によって抑制される。
- コレシストキニンの分泌は、消化物中のペプチドによって促進される。
- 膵臓からのHCO3-の分泌は、コレシストキニンによって促進される。
A71 正解(4)
(1)促進される。(2)抑制される。(3)促進される。(5)セクレチンにより促進。コレシストキニンのより促進されるのは胆汁の分泌。
Q72
- 次の式で算出される値の名称である。正しいのはどれか。1つ選べ。
〔摂取量-(糞中排泄量-糞中内因性損失量)〕÷摂取量×100
- 見かけの消化吸収率
- 真の消化吸収率
- 窒素出納
- 生物価
- 正味たんぱく質利用率
A72 正解(2)
(1)(摂取量-糞中排泄量)÷摂取量×100(3)〔N摂取量-(糞中N排泄量+尿中N排泄量)〕÷N摂取量×100(4)〔N摂取量-(糞中N排泄量+尿中N排泄量)〕÷(N摂取量-糞中N排泄量)×100=体内N保留量÷消化吸収N量×100(5)〔N摂取量-(糞中N排泄量+尿中N排泄量)〕÷N摂取量×100=体内N保留量÷N摂取量×100
Q73
- アミノ酸代謝の臓器差に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。
- イソロイシンは、主に骨格筋で代謝される。
- バリンは、主に肝臓で代謝される。
- グルタミン酸は、小腸で代謝される。
- 腎臓では、グルタミンからアンモニアが産生される。
- フィッシャー比は、血液中の分枝アミノ酸と芳香族アミノ酸のモル比である。
A73 正解(2)
(2)分岐アミノ酸(バリン・ロイシン・イソロイシン)は筋肉でアラニンに代謝され肝臓でグルコースになり糖新生に利用。
Q74
- たんぱく質の栄養に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- 食品たんぱく質の栄養価は、アミノ酸の総量で決まる。
- アミノ酸価は、食品たんぱく質中の理想的な可欠(非必須)アミノ酸量を示す。
- 制限アミノ酸が複数ある食品に、第一制限アミノ酸のみを加えると、栄養価が低下することがある 。
- たんぱく質効率比(protein efficiency ratio)は、窒素出納を基にして算出される。
- 飢餓状態では、窒素出納は正になる。
A74 正解(3)
(1)必須アミノ酸量で決まる。(2)ヒトの不可欠アミノ酸量の必容量と食品たんぱく質中の不可欠アミノ酸量の割合。(4)体重増加量÷摂取たんぱく質量で算出。(5)負になる。筋たんぱく質が代謝されるため。
Q75
- 血糖とその調節に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- グルコースの筋肉組織への取込は、インスリンにより促進される。
- グルカゴンは、筋肉グリコーゲンの分解を促進する。
- 組織重量当たりのグリコーゲン量は、肝臓より筋肉の方が多い。
- コリ回路では、アミノ酸からグルコースが産生される。
- 脂肪酸は、糖新生の材料として利用される。
A75 正解(1)
(2)肝臓グリコーゲンの分解を促進する。(3)肝臓の方が筋肉より多い。(4)筋肉で作られた乳酸は肝臓でグルコースに産生。グルコース・アラニン回路がアミノ酸からグルコースが産生。(5)r利用されない。ATP産生に利用。
Q76
- 食物繊維と難消化性糖質に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- 不溶性食物繊維は、血圧を上昇させる。
- 水溶性食物繊維は、大腸内pHを上昇させる。
- 難消化性糖質は、インスリンの分泌を促進させる。
- 難消化性糖質の過剰摂取は、便秘を引き起こす。
- 有用菌増殖効果のあるオリゴ糖は、プレバイオティクスである。
A76 正解(5)
(1)低下。Na+吸収を低下させるので。(2)低下。腸内細菌により分解された短鎖脂肪酸を生成するので。(3)抑制。糖の吸収を抑えるので。(4)高浸透圧の下痢。
Q77
- 脂質の体内代謝と臓器間輸送に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- ホルモン感受性リパーゼは、食後に活性化される。
- カイロミクロンは、門脈経由で肝臓に運ばれる。
- リポたんぱく質は、粒子の外側に疎水成分をもつ。
- LDLの主なアポたんぱく質は、アポAIである。
- ケトン体は、脳でエネルギー源として利用される。
A77 正解(5)
(1)空腹時に活性化。(2)リンパ管経由。(3)親水性たんぱく質成分。(4)アポB100。
Q78
- ビタミンの構造と機能に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- β-カロテンは、小腸でロドプシンに変換される。
- 活性型ビタミンDは、細胞膜上の受容体と結合する。
- ビタミンEは、LDLの酸化を防ぐ。
- ビタミンB12は、分子内にモリブデンをもつ。
- 酸化型ビタミンCは、ビタミンEにより還元型になる。
A78 正解(3)
(1)レチノールに変換。ロドプシンは網膜内でレチノールから変換。(2)細胞核内の受容体と結合。(4)コバルトをもつ。(5)酸化型になる。
Q79
- ビタミンに関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- ビタミンAは、エネルギー代謝に補酵素として作用する。
- ビタミンEの必要量は、飽和脂肪酸摂取の増加時に高まる。
- 吸収されたビタミンB1の余剰分は、糞中に排泄される。
- ビタミンB6は、生体内の酸化還元反応に必要である。
- ビオチンは、生卵白中のアビジンと結合する。
A79 正解(5)
(1)ビタミンB郡。Aは細胞核内受容体と結合し遺伝子発現。(2)不飽和脂肪酸摂取。(3)尿中に排泄。(4)核酸およびアミノ酸代謝。
Q80
- 血液中のカルシウム濃度の変化とその応答に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- カルシウム濃度が低下すると、カルシトニンの分泌が高まる。
- カルシウム濃度が低下すると、活性型ビタミンDの産生が高まる。
- カルシウム濃度が低下すると、腎臓におけるカルシウムの再吸収が抑制される。
- カルシウム濃度が上昇すると、副甲状腺ホルモン(PTH)の分泌が促進される。
- カルシウム濃度が上昇すると、骨吸収が促進される。
A80 正解(2)
(1)副甲状腺ホルモンの分泌が促進。(3)促進。(4)カルシトニンの分泌が促進。(5)骨形成が促進。
Q81
- カルシウムと鉄の吸収に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- カルシウムの吸収は、脂肪により促進する。
- カルシウムの吸収は、リンにより促進する。
- カルシウムの吸収は、フィチン酸により促進する。
- ヘム鉄の吸収は、ビタミンCにより促進する。
- 非ヘム鉄の吸収は、動物性たんぱく質により促進する。
A81 正解(5)
(1)大量の脂肪摂取により抑制。(2)大量のリン摂取により抑制。(3)阻害。(4)影響を受けない。
Q82
- 水の出納に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- 栄養素1g当たりの代謝水は、脂質が最も少ない。
- 不可避尿量は、摂取した水分量に影響される。
- 不感蒸泄では、水のみが失われる。
- 1日に必要な水分摂取の最低量は、不可避尿量と随意尿(可避尿)量の合計である。
- 低張性脱水では、電解質を含まない水を補給する。
A82 正解(3)
(1)脂質は1.07ml、糖質が0.56ml、たんぱく質が0.41mlで脂質が最も多い。(2)影響されない。体内で生成した老廃物を排泄させる為に必要な尿量なので。(4)不可避尿量分。(5)電解質を含む水を補給。水分より電解質の方が多く喪失、細胞外液の浸透圧が細胞内液より低下した状態なので。
Q83
- 基礎代謝量に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。
- 安静座位で測定する。
- 男性に比べて女性が高い。
- 環境温度に影響されない。
- 低栄養状態で増大する。
- アドレナリンにより増大する。
A83 正解(5)
(1)横になって測定。基礎代謝=心身ともに安静に横になった状態で覚醒している時のエネルギー消費量。(2)低い。筋肉量が少ないため。(3)される。高温時は低く、低温時は高い。(4)低下。