A君 15歳男子は病院に併設された 院内学級に通いながら骨肉腫に対する治療を続けていた現在 肺に転移しており終末期

第20回

親の介護を行うことになった夫婦のうち、家族発達理論に基づき介護力が最も強いと考えられるのはどれか。(第100回)

  1. 子どものない20代の新婚の夫婦
  2. 1歳の子どもがいる30代の夫婦
  3. 大学生の子どもがいる50代の夫婦
  4. 子どもが独立したあとの70代の夫婦

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正解:3
  1. 新婚期(新しい生活様式を作り上げていく時期)である。介護力はあるが、経済的にはまだ弱い。
  2. 養育期(育児という役割行動を獲得する時期)である。子どもの世話のため、介護力・経済力共に低下する。
  3. 分離期(子どもが自立する時期)。介護力・経済力共に大きい。
  4. 老年期(夫婦2人で生活する時期)。介護力・経済力共に、分離期に比べ低下する。

高齢女性に生じやすい疾患と原因の組合せで正しいのはどれか。(第104回)

  1. 膣炎 ─ 膣分泌物の酸性化
  2. 外陰炎 ─ プロゲステロンの減少
  3. 子宮脱 ─ 骨盤底筋群の筋力低下
  4. 子宮体癌 ─ プロラクチンの増加

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正解:3
  1. エストロゲンの減少により腟の自浄作用が低下するため、炎症がおこりやすくなる。
  2. エストロゲンの減少により腟の自浄作用が低下するため、炎症がおこりやすくなる。
  3. エストロゲンの減少により骨盤底筋群や子宮支持組織の筋力が低下し、子宮脱がおきやすくなる。
  4. 子宮体癌は子宮内膜が癌化することで発生する。子宮内膜はエストロゲンとプロゲステロンによって調節されている。エストロゲンは子宮内膜を増殖させるが、プロゲステロンによって増殖が抑えられるため、内膜は定期的に廃棄され子宮体癌はおきにくい。プロラクチンの関与はない。

学童期の肥満について正しいのはどれか。(第106回)

  1. 肥満傾向児は肥満度30%以上と定義される。
  2. 肥満傾向児は高学年より低学年が多い。
  3. 肥満傾向児は男子より女子が多い。
  4. 成人期の肥満に移行しやすい。

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正解:4 学童期の肥満は、肥満度を使って計算する。肥満度=(実測体重-標準体重)÷標準体重×100
  1. 学童期では、肥満度20%以上を軽度肥満、30%以上を中等度肥満、50%以上を高度肥満とする。
  2. 学年が上がるにつれて、肥満傾向児は増加する傾向にある。
  3. 肥満傾向児は女子よりも男子に多い。
  4. 子どもの肥満の大半は、単純性肥満(原発性肥満)である。これは、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回っているために生じるものである。さらに、運動不足や食生活やライフスタイルの変化なども因子として加わってくる。幼児期肥満の25%、学童前期肥満の40%、思春期肥満の70~80%が、成人肥満に移行するといわれている。

せん妄を起こしやすいのはどれか。2つ選べ。(第99回)

  1. 認知症
  2. 躁うつ病
  3. 摂食障害
  4. 頭部外傷
  5. 人格障害

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正解:1・4 せん妄とは意識混濁に加えて幻覚や錯覚がみられる状態のことで、認知症にみられることがある。他に頭部外傷、中毒性疾患(薬物依存・アルコール依存など)、脳器質性疾患(脳炎・脳動脈硬化など)でみられる。

タンパク合成が行われる細胞内小器官はどれか。(第104回)

  1. リボソーム
  2. リソソーム
  3. Golgi〈ゴルジ〉装置

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正解:2
  1. 核は内部に染色体を持ち、遺伝に関わる。
  2. リボソームはm-RNA(メッセンジャー、伝令RNA)の情報をもとにアミノ酸を結合させてタンパク質を合成する。
  3. リソソームは酵素などを含み、細胞内消化に関わる。
  4. ミトコンドリアは呼吸に関わる酵素を含み、細胞内呼吸に関わる。
  5. ゴルジ装置は細胞内の分泌などに関わる。

閉鎖病棟入院中の男性入院患者が、「お前はこの世からいなくなった方がいい。消えてしまえと放送で言っている」と訴え始めた。最も注意すべき持ち物はどれか。(第96回)

  1. ベルト
  2. 石けん
  3. 歯ブラシ
  4. ロッカーの鍵

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正解:1

「お前はこの世からいなくなった方がいい。消えてしまえ…」という発言から自殺企図を考える。ベルトは自殺に用いられるので、注意をはらう。

A君(15歳、男子)は、病院に併設された院内学級に通いながら骨肉腫に対する治療を続けていた。現在、肺に転移しており終末期にある。呼吸困難があり、鼻腔カニューラで酸素(2ℓ/分)を投与中である。A君の食事の摂取量は徐々に減っているが、意識は清明である。1週間後に院内で卒業式が予定されている。A君は「卒業式は出席したい」と話している。看護師のA君への対応として最も適切なのはどれか。(第103回)

  1. 今の状態では出席は難しいと話す。
  2. 出席できるように準備しようと話す。
  3. 出席を決める前に体力をつけようと話す。
  4. 卒業式の前日に出席するかどうか決めようと話す。

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正解:2
  1. 現在の状況で難しくても、子どもの希望を否定するような言葉は使わない。
  2. 希望を叶えられる方法を一緒に考えていく。
  3. 現時点では難しい状況である。
  4. 前日になって行けないことになると、A君の悲嘆は大きい。また、その日まで不安な日々を過ごすことになってしまうため、適切でない。

訪問看護の利用者の特徴として正しいのはどれか。(第102回)

  1. 年齢は65~69歳が最も多い。
  2. 要介護度は要支援2が最も多い。
  3. 脳血管疾患を含む循環器系疾患が最も多い。
  4. 介護保険よりも医療保険によるサービス受給者が多い。

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正解:3

A君 15歳男子は病院に併設された 院内学級に通いながら骨肉腫に対する治療を続けていた現在 肺に転移しており終末期

  1. 平成22年介護サービス施設・事業所調査によると、 80~89歳が最も多い(表参照)。
  2. 要介護5が最も多く23.2%である。次いで要介護2(19.2%)、要介護4(17.5%)であった。
  3. 循環器系の疾患が最も多い(脳血管疾患は循環器系の疾患に含まれる)。
  4. 訪問看護ステーション利用者のうち、介護保険利用者は76.3%で、健康保険法等(医療保険)による利用者は23.7%であった。

看護基準の目的で最も適切なのはどれか。(第105回)

  1. 看護の質の保証
  2. 個別的な看護の促進
  3. 看護業務の負担の軽減
  4. 高度な看護技術の提供

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正解:1

看護基準は、看護ケアの提供に際して対象者に何をどの程度行うのかを規定したものであり、対象者に看護の質(サービス内容)を保証するものである。具体的に看護ケア過程、実施内容の標準的な基準、そして目標基準を明示したものである。

就労している妊婦に適用される措置と根拠法令との組合せで正しいのはどれか。(第105回)

  1. 時差出勤 ─ 母子保健法
  2. 産前産後の休業 ─ 児童福祉法
  3. 軽易業務への転換 ─ 母体保護法
  4. 危険有害業務の制限 ─ 労働基準法

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正解:4
  1. 時差出勤は、男女雇用機会均等法を根拠として定められている。
  2. 産前6週間、産後8週間(6週間強制)の休業は、労働基準法によって定められている。
  3. 軽易業務への転換は、労働基準法および男女雇用機会均等法によって定められている。
  4. 労働基準法第64条において危険有害業務の就業制限が定められている。

妊娠39週、2,970gの児を正常分娩した。産褥6日の経過で順調なのはどれか。(第94回)

  1. 乳房緊満感の消失
  2. 子宮底臍恥中央の高さ
  3. 赤色悪露
  4. 分娩直前より体重減少3.0kg

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正解:2
  1. 乳房緊満のピークは、平均して産褥3~4日目で、その後軽減するものの6日目で消失はしない。
  2. 子宮底が臍恥中央に位置するのは、産褥4~6日目である。
  3. 赤色悪露がみられるのは産褥3日目頃までで、その後は暗赤色となる。
  4. 分娩後は、母体内より児の他に胎盤・羊水なども排出され、また尿や発汗・出血によって体重減少は4~6kgに及ぶのが一般的である。

ある組織では、リーダーの支援の下でグループ討議を経て方針を決定している。このリーダーシップスタイルはどれか。(第106回)

  1. 委任的リーダーシップ
  2. 参加的リーダーシップ
  3. 教示的リーダーシップ
  4. カリスマ的リーダーシップ

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正解:2

リーダーシップは、特定の個人の能力や資質によるものではなく学習によって習得できる行動で、目標に向けて人々を導き、人々に影響を及ぼし、指導し、動機づける、説得するプロセスである。

  1. 仕事遂行の責任をグループに委ねる方法である。
  2. グループが考えを合わせて決められるよう仕向ける方法である。
  3. リーダーが具体的に指示し、事細かに監督する方法である。
  4. グループの絶大な信頼を得て、グループの信念や理念に大きな変化をもたらす方法である。

排便時の努責で正しいのはどれか。2つ選べ。(第106回)

  1. 直腸平滑筋は弛緩する。
  2. 呼息位で呼吸が止まる。
  3. 外肛門括約筋は収縮する。
  4. 内肛門括約筋は弛緩する。
  5. 腹腔内圧は安静時より低下する。

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正解:2・4

怒責とは、排便をスムーズに行うために腹圧を上昇させることである。そのためには、呼息位で軽く息を止め、横隔膜と腹筋群を同時に収縮させる必要がある。

  1. 排便時には腹圧を上昇させるため、直腸平滑筋などの腹筋群と横隔膜を同時に収縮させることが必要である。
  2. 呼息で軽く息を止めることで腹圧をかけることができる。
  3. 排便時には、外肛門括約筋(随意筋)は弛緩する。
  4. 排便時には、内肛門括約筋(不随意筋)は弛緩する。
  5. 腹腔内圧は安静時より、怒責をかけるため上昇する。

在宅中心静脈栄養法〈HPN〉について適切なのはどれか。(第104回)

  1. 輸液ポンプは外出時には使えない。
  2. 24時間持続する注入には適さない。
  3. 輸液の調剤は薬局の薬剤師に依頼できる。
  4. 家族が管理できることが適用の必須条件である。

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正解:3
  1. 在宅中心静脈栄養法(HPN)は、病院等で水分・栄養の補給のためにおこなわれる中心静脈栄養法を、在宅の環境でおこなうもの。経腸的な栄養摂取ができないために、入院が必要となる場合でも、HPNをおこなうことで在宅療養が可能となることがあり、QOLの向上が期待できる。HPNではさまざまな種類のカテーテルや輸液ポンプが使用されている。HPNに用いる輸液ポンプには軽量でバッテリー駆動が可能なものもあり、専用のジャケットや専用のバッグを用いて外出もできる。
  2. 24時間持続的におこなう場合と、一時的に輸液を中断して間欠的に実施する場合がある。
  3. 調剤薬局によっては、医師の処方箋に基づいて調剤した輸液製剤を療養者宅まで配送するところもあるので確認する。
  4. HPN導入にあたっては、療養者本人が管理できる場合もあるので、管理状況を確認し必要に応じて指導・助言をおこなう。

20代の女性。交通事故に遭って2か月経過したが、事故の夢を見たり、事故の様子が突然よみがえり怖くて仕事が手につかないと訴えて受診した。この障害はどれか。(第95回)

  1. 人格(パーソナリティ)障害
  2. 感情障害
  3. 心的外傷後ストレス障害
  4. 全般性不安障害

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正解:3

交通事故や自然災害、犯罪に巻き込まれたなど、そのショッキングな出来事が突然にしかも鮮明に思い出される現象を「フラッシュバック現象」といい、これは不安や人格障害や感情障害からくるものではなく、心的外傷後ストレス障害(PTSD:Posttraumatic stress disorder)にみられる現象である。

骨髄移植後10日の子どもへの対応で適切なのはどれか。(第91回)

  1. 食べ物は加熱する。
  2. 他児がいないときにプレイルームで遊ばせる。
  3. 室内では本人もマスクをつける。
  4. おもちゃの持ち込みは禁止する。

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正解:1
  1. 食事は加熱するなどして滅菌する。
  2. 骨髄移植後の隔離は普通1か月程度であり、10日ではプレイルームには出られない。
  3. 本人が隔離室でマスクをつける必要はない。
  4. 滅菌できるものは持ち込める。特に愛用品は与えたい。

病棟看護師が発災直後にとる行動で最も優先するのはどれか。(第103回)

次の文を読み問題に答えよ。

午前6時30分、A県立病院の看護師は勤務中に突然、立っていられないほどの大きな揺れを感じた。病院の電源は自家発電に切り替わりA県北部を震源とするマグニチュード7.0の地震が発生したと院内放送があった。

  1. 病棟内の患者の安全確認
  2. 病院外への患者の避難誘導
  3. 水道・ガスの被害状況の確認
  4. 患者への病棟内は安全という通知

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正解:1
  1. まずは、患者全員の安全を確認することが必須である。
  2. 安全が確認できたら、患者を安全な場所へと誘導する。
  3. 火災が起こらないように、ガスの元栓は閉める。水道やガスの被害状況は、管理責任者を中心に通常設備課などの担当部署が行う。
  4. 病院全体の安全が確認できれば、一斉放送で通知する。

Aさん(42歳、男性、会社員)は、1人で暮らしている。毎日、たばこを20本吸い、缶ビールを3本飲んでいた。Aさんは週末にラグビーをした後、帰りに焼肉を食べるのを楽しみにしている。高尿酸血症で治療を受けることになり、尿酸排泄促進薬が処方された。缶ビールを1本に減らしたが、尿酸値が高い状態が続いている。身長172cm、体重67kg。その他の血液検査データに異常はない。Aさんへの生活指導で最も適切なのはどれか。(第104回)

  1. 禁煙
  2. 体重の減量
  3. 過度な運動の回避
  4. 蛋白質摂取の禁止

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正解:3

従来、高尿酸血症の治療として食事中のプリン体の制限が行われてきたが、体内に存在する尿酸の大部分は、食物中のプリン体由来ではなく、体内で合成されたプリン体に由来する。

  1. 喫煙は生活習慣病のリスクであり、禁煙することは望ましい。しかし、高尿酸血症に対する直接的な指導ではない。
  2. AさんのBMIは22.65であり、これは標準体重なので減量する必要はない。
  3. 過度な運動は尿酸の産生を亢進するため、回避するよう指導する。
  4. 過度の肉食は制限されるが、蛋白質摂取が禁止されることはない。

妊娠40週で破水した場合、臍帯脱出が最も起きやすいのはどれか。(第91回)

  1. 単殿位
  2. 不全足位
  3. 頭位
  4. 顔面位

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正解:2
  1. 単殿位では先進部が子宮口をふさぐことができるので、臍帯脱出は起きにくい。
  2. 先進部は片足で、子宮口に隙間が生じやすいため、臍帯脱出が起きやすい。
  3. 頭位・顔面位では先進部が子宮口を完全にふさぐことができるので、臍帯脱出は起きにくい。
  4. 頭位・顔面位では先進部が子宮口を完全にふさぐことができるので、臍帯脱出は起きにくい。

入院時の体重測定で正しいのはどれか。(第89回)

次の文を読み問題に答えよ。

2歳の男児。父親25歳、母親22歳、妹1歳の4人暮らし。生後3か月にファロー四徴症と診断された。生後6か月から明らかなチアノーゼ、ばち指および無酸素発作が出現した。フェノバルビタールおよびβ遮断薬による薬物療法を続けていたが、無酸素発作が頻発するようになった。姑息的手段としての短絡手術の目的で本日10時に入院した。入院時、妹の世話を頼む人がいなかったので、母親が妹を乗せた乳母車を押し、父親が男児を抱いていた。男児は父親の首にしっかりしがみつき、非常に緊張し、警戒した表情で看護婦を見つめている。

  1. 泣いてもよいから単独で体重計に乗せて測定する。
  2. 父親が抱いて測定した値から父親の体重を引く。
  3. 両親に最近の体重を聞いて記録する。
  4. 子どもが病棟に慣れてから測定する。

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正解:2
  1. ファロー四徴症の場合、啼泣により呼吸が抑制されてチアノーゼが増強すると、そのまま無酸素発作を起こし、意識消失や痙攣,低酸素によるアシドーシスのため死に至る場合もある。本児も無酸素発作が頻発するので、誘発因子の啼泣は避ける必要がある。
  2. 2歳は愛着が強い時期で、入院による環境の変化に極度の不安を感じて、安心基地である父親にしがみついていると思われる。父親から引き離すことは、不安を増強させて激しく啼泣することが予測されるので、この方法がよい。
  3. ファロー四徴症に限らず、心不全を起こす恐れのある場合には循環動態の観察のために水分出納の観察が必要である。心不全による浮腫の状態を知るためには正確な体重測定は欠かせない。
  4. ファロー四徴症に限らず、心不全を起こす恐れのある場合には循環動態の観察のために水分出納の観察が必要である。心不全による浮腫の状態を知るためには正確な体重測定は欠かせない。

食物アレルギーのある8歳の児童がアナフィラキシーショックを発症した場合の対応として適切なのはどれですか?

【問題62】 食物アレルギーのある8歳の児童がアナフィラキシーショックを発症した場合の対応として適切なのはどれかアナフィラキシーショックを発症した場合、血圧上昇作用や気管支拡張作用などがあるアドレナリンの筋肉注射が第一選択となる。

頭蓋内圧亢進症を助長するものはどれか?

頭蓋内圧亢進を助長するのはどれか。 便秘で排便するときに努責をかけることが頭蓋内圧亢進を助長する

重症筋無力症の障害部位はどれか?

重症筋無力症では、心筋や腸は侵されないが、手足や呼吸、顔や眼、口などの筋肉の侵された部分に症状が出る。

重症筋無力症の症状はどれか?

眼瞼下垂や複視、嚥下障害・構音障害、四肢の筋力低下などが症状である。 急激な呼吸困難が起こることもある。